東京都美術館 フェルメール展

東京都美術館フェルメール展を見に行く。

フェルメールの作品は7点しか展示されていなくて、フェルメール展と言うよりデルフトの絵画展と言う感じでした。 フェルメールの作品だけを見に行くつもりでは肩すかしを感じるでしょう。

それでもフェルメールの作品の中では「小路」が良かった。 オランダのアムステルダム国立美術館蔵とあって、ドイツに住んでいた時に何回かアムステルダム国立美術館に行ったのだけど、この絵の記憶はありませんでした。

展示会自体はフェルメール展としてでは無く、当時のデルフトの画家の展示会と理解すれば良い展示会で、僕は何でフェルメールに惹かれるのかなと考えていたら、古典的な作風でありながら宗教的な要素が無い事だろうと言う事に気が付いた。日本人にとっては宗教的な背景が無いだけ純粋に絵の世界に入りやすいし、単純に絵画を楽しむことが出来るのだろう。

当時、経済的に最も栄えた時期のオランダだったから、それまでの絵画のスポンサーだった協会とか、宗教的な権威を後ろ盾にした国王とかの意向を離れて、こういった市井、といっても金持ちの商人の世界の情景を描いた作品は単純に絵画を楽しむことが出来るのだろう。 当時のオランダもバブルだったので宗教を離れて、こういった芸術が出来たのだろう。