都市は、発狂する。

本棚の整理をしていたら出てきた。前回、栗本慎一郎の一連の著作でブタペストについて書かれた本を探したのだけど、『パンツをはいたサル』、『パンツを脱いだサル』では無くて、この本でブタペストについて書かれていたのだった。
『パンツをはいたサル』で人が生産したりタブーを作ったりするのは、一気にそれを消費する快楽の為、生産したりタブーを作ったりする事が書かれていたが、この本ではムラ社会に住めない為、都市を作ったのであって、都市には光の都市と闇の都市があって。。。 この本の説明をしてもしょうが無いけど、光の都市としてブダがあって、闇の都市としてペストがあって、ペストはトランシルバニアに繋がっている。
ペスト市で優秀な知性が育った理由は、背後にトランシルバニアが有った事とユダヤ人が集まっている事と、ペストが都会だったからで、この代表が経済人類学者のカール・ポランニー。ウイーンと同じくカフェ文化が盛んで、人は一日中安い価格でカフェで本を読み、書き物をし、語っていた。
また、ブタ市の歴史とかペスト市の歴史とか、地図とかも有って、昔読んだ当時は、旅愁を書き立てられていた。この本を読んでブタペストへ旅行した友達の影響かも知れない。
この本の中で何回か藤原新也の東京漂流の名前が出てくるのが、当時の流行で懐かしかった。

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