幸田真音 小説ヘッジファンド

小説ヘッジファンド

日曜日にブック・オフで100円の棚で見つけて、更にタイム・セールで半額で買ってしまった。

為替デーラーて、結局、短期的な為替変動の差で儲けていたのですね。もう少し、長期的な為替変動を判断して利益を得ていたかと思っていたのですが、プロの世界も、ディ・トレーダーと同じで、その日の動きとか市場が移動する時の動きとかで利益を出していた事が分かりました。これにレバレッジを掛けていれば、FXの入門書に書かれていた事と同じだし。

この短期的な変動は実需とか政策の動きで利益を出すのではなく、資金力で儲けを出すのがヘッジファンド。

この小説で、日本の銀行の為替デーラーはディ・トレーダーと同じ様に市場の動きで短期的に儲けを出していて、ヘッジフャンドは資金力を元に為替変動を引き起したして利益を出しているとの事で、この変動を起こす為のシナリオを作るのが彼らとか彼女たちの仕事みたいです。もちろんヘッジの名前が付くように、単純な直物の売買では無く、色々なオプションを組み合わてリスクをヘッジしている様ですが。。

この小説の最後に、この為替変動のシナリオは、日本の政治家、経営者へ円高への対応の警笛を出す為に、女主人公が作ったものだったと言うストーリは格好良い。だけど、なんで、この手の小説の主人公は格好良く書かれ過ぎている為(著者が自分の分身と思って書いている?)、著者の自意識過剰が気になって、この手の小説を嫌いになる人も結構多いのでは。

小説ヘッジファンド (講談社文庫)

小説ヘッジファンド (講談社文庫)