巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡、巨匠ピカソ 魂のポートレート

六本木の新国立美術館の愛と創造の軌跡と、サントリー美術館の魂のポートレートを見に行く。パリのマレ地区にあったピカソ美術館の改装で展示品を貸し出ししている為、今回、日本で展示会が開催されたらしい。
僕は今回サントリー美術館の方で展示されている自画像を、1991年にパリのピカソ美術館に一人で行った時に見て、今から思うと、当時は鬱病ではなかったかと思う時期だったのだけど、この絵に励まされた。その後、パリのピカソ美術館は2回行っているのだけど、最後に行ったのは1997年で、今回は10年ぶりの再会。
今までは気が付かなかっただけど、サントリー美術館の最後に展示してあった1972年に書かれた最後の自画像が凄かった。今回のベスト。多分、この絵を見る為に、これからパリのピカソ美術館を訪れる事になるのだろう。
1991年の頃は美術館回りを始めた時期で、冬のヨーロッパを旅行していて、天気の悪い日は美術館回りをするくらいしかする事が無かったので美術館へ行き始めた時期。ピカソも名前は知っていたけど、特に興味は無かった。なんで、デフォルメされた人物画とか、ゲルニカとかが良いのか分からなかった時期(今でも、この頃の絵は分からないけど)。だけど、パリのピカソ美術館に行って、青の時代とピンクの時代の作品には感動した。一番、感動したのが最初に述べた自画像。

何年か前にドイツか日本か忘れたけど、ミノタウロスの時期と、子供を描いた時期の特集で展示会が開催されて行った記憶がある。だけど良くなかった。今回は青の時代から最後期まで展示されているので、好きになる時代を見つける事が出来るだろう。

僕が今まではピカソの各時代の中で惹かれてなかったのに、今回のピカソ展で惹かれてしまったのは、キュビズムの時代の絵と、ドラ・マールの肖像、マリー・テレーズの肖像の色の美しさ。少しは僕も絵が分かるようになったのかなと思ってしまった。

一番最初に行ったピカソ美術館は、アンティーブのピカソ美術館で、この時は絵画よりも海に面したテラスにあった彫刻に惹かれたのだけど。