AMERICAN BOOK JAM No. 11

先週の日曜日に西新宿のブック・ファーストで、AMERICAN BOOK JAMと言う雑誌を買った。雑誌と言うよりミニコミ誌かな?
このミニコミ誌はアメリカの新しい小説が好きな人達が作った様で、発行者としてアメリカの住所になっているので、アメリカで発行しているミニコミなのかな? 巻末のバック・ナンバーを見ると、1996年に1号が発刊されて、この最新刊で11号、と言っても2006年でした。この前の10号が2004年3月。
この雑誌を買った理由は、ジャック・ケルアックの「路上」の場所を訪ねる記事が掲載されていたから。 
サンフランシスコのテンダロイン地区には、まだジャック・ケルアックの影響を受けた若い(?)人達の集まる場所がある事に驚いた。今度、SFへ行く機会があれば覗いてみたいが、危険な場所なのだろう。
今年の9月に、1泊3日でデンバーに出張した時に、日本食を食べたくてデンバーのダウンタウンまで行ったのだけど、そこで目にした風景が目に焼き付いていて、最初は既視感かと思ったのだけど、僕が20歳の時に初めての海外旅行で2ヵ月間グレイハウンド・バスでアメリカを一周した旅をしていて、最初にサンフランシスコからグレイハウンドバスで移動した場所がデンバーで、この時に、このデンバーのダウンタウンを彷徨った記憶が戻ってきた。当時は、こういったグレイハウンド・バスで旅行するのが、まだ流行っていたのです。 
その後、米国へ出張する機会があっても、ほとんど、郊外のホテルと郊外のビジネス・パークにある得意先との往復だし、その街のダウンタウンに行く事は滅多に無いので、今回の出張で20何年ぶりに出会った米国の風景だった。
雑誌の話にもどって、テネシー・ウィリアムズの「欲望という名の電車」の文章と一緒に掲載されているカトリーナ・ハリケーンの後のニュー・オーリンズの写真。僕も、ここに20歳の時のアメリカ旅行の思い出がある。A TRAINで郊外まで行ってみた。
あと、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」で、出てくるセントラル・パークの紹介記事があるのだけど、僕は恥ずかしながら、「ライ麦畑でつかまえて」は読んだ事が無い。何故かと言うと、この本を知ったのは大学に入ってからなのだけど、当時の友達から、この本は高校生で読むべきだと言われたからで、何年か前に村上春樹氏の新訳が発行された時も、読もうかなと思ったけど、結局、昔の友達の言葉が思い出されて買わなかった。
このミニコミ誌自体が、日本では発行されている「SWITCH」に強く影響されている事は明白なのだけど、多分、「SWITCH」を編集していた人が米国へ移って発行? 「SWITCH」のスイッチ・パブリッシング社の地下に「レイニーデイ・ブックストア&カフェ」と言う名前のブック・カフェが新しく出来たと書いてあった。と言っても、2006年か。雑誌の「SWITCH」が、まだ発刊されている事は、日本に帰ってきてから驚いたけど、記事に書かれている人を知らないので、ずーと買っていない。多分、昔のビート・ジェネレーションを引きずっている若い表現者達を思うのだけど、知らないと思い込みが出来ないので。

American book jam―アメリカの雑誌・洋書を読む人の雑誌 (No.11(2006Vol.3))

American book jam―アメリカの雑誌・洋書を読む人の雑誌 (No.11(2006Vol.3))