チェ・ゲバラ モーターサイクル・ダイアリーズ

チェ・ゲバラ モーターサイクル・ダイアリーズ

私鉄の郊外の住宅地の駅。駅に近接した1階、2階に西友の食料品と衣料品が入っている駅ビルでは無いのだけど、駅ビルの様なビルがあって、ここの3階に小さな本屋が入っている。 ビルの名前を上げると僕が住んでいるいる京王永山小田急永山のグリナード永山と言うビルなのだけど、ここの3階の本屋でチェ・ゲバラの特集コーナーが出来ている事を昨日、発見して驚いた。
映画の影響なのだろうけど、いくらなんでも職業革命家の特集が、郊外の住宅地の駅ビルの中の本屋で特集されているとは。いつの間にかチェ・ゲバラ大河ドラマの昔の武将とかとの主人公と同じ感覚で世の中で取り扱われているのかな。
年末にブルータスの「本」の特集の中で取り上げられていたチェ・ゲバラモーターサイクル・ダイアリーズを見つけて喜んでしまった。年末に西新宿のブック・ファーストで探したのだけど見つからなくて。僕は海外小説の単行本のコーナーを探していたので、文庫本で出版されているとは思っていなかった。
本の中身は、23歳から24歳の時にチェ・ゲバラが友人と、アルゼンチン、チリ、ペルー、コロンビアと無銭(?)旅行をする話し。本のタイトルにモーターサイクルと書かれているが、直ぐにモーターサイクルは壊れ、ヒッチハイクになる。
こういった文章も残されている事を考えると、チェ・ゲバラは文章を書いていた人だなあと思う。ゲリラ戦の戦いの中でも本を読んで日記を付けていて。 僕もアウトプットをする事を本当に習慣付けなくてはいけないと思ったのが、この本を読んだ、最初の感想。
チェ・ゲバラの旅行記の内容として驚いたのは、まだチェ・ゲバラは旅行の中で出会った貧困とか、生活に対して、政治的な見方はまだしてなく、本当にアルゼンチンの中産階級の若者が楽しんで無銭旅行を楽しんでいる。無銭旅行と言っても、医者関係の紹介者は居た様で、後は警察で泊まったり、食事を奢ってもらっている。日本人のバック・パッカーと同じノリ。 
多分、チェ・ゲバラはアルゼンチンの中産階級と言っても、上流に近い階級だったのだろう。旅行中も、自分が白人である事も充分に理解し利用している。インデオとかの現地人に対しても、自分とは違った人種であると区別し醒めた目で見ている。そこには、彼らの生活を見て医者としての使命感は感じられても、革命運動に結びつく様なシンパシーを感じられない。
この旅行の後、チェ・ゲバラが何故、革命運動に入っていたのか、この旅行は24歳の時なので、映画のタイトルになった28歳の時までに、何が彼を変えたのか、それに興味を持った。

モーターサイクル・ダイアリーズ (角川文庫)

モーターサイクル・ダイアリーズ (角川文庫)