三浦しをん まほろ駅前多田便利軒

先週、町田の高原書店に行った時に、壁に、三浦しをんさんがこの古本屋出身と書いてあって、書評等が張って合ったので興味を引かれて買った本。
予想以上に面白かった。 
少し主人公の二人を、もう少し格好をつけて描いてしまうと、ハードボイルド小説とか、「傷だらけの天使」のノリになってしまうところを、抑えて、わざと平凡に描いているところが良かった。ストーリ・テラーとしての面白さもあるし。
まぼろ駅は町田市の事の様だ。僕は最近、途中下車をする様になったのだけど、確かに他の東京の駅とは違った存在感がある。 
実際に町田(まほろ)に住人のかなりの比率は都心へ通勤したり通学したりしていると思うのだけど。この本でも登場している人は、都心とかへ通勤したり、通学をしない娼婦とか子供とか、町田から更に奥の農家(?)、全て町田(まほろ)で完結している人だし。東京を舞台にした小説の様に都会的でも、個人的でもなく、程度な間隔と便利さが良いのだろうなあ。

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)