カラマーゾフの兄弟 1

日経の夕刊の亀山郁夫氏の記事を読んで買ってみた。
訳が読みやすい。日経の亀山郁夫氏の文章でも読みやすくて、翻訳家によって文章が変わるのだなあと実感。

第一部 
第一編 ある家族の物語
第二編 場違いな会合
第三編 女好きな男ども

一巻のメモ。
複雑な家族なのだなあ。父親と子供三人と言っても、一緒に生活している訳では無く、虐待まがいの事をされて、最年少のアリョーシャが20歳になって、父親と兄弟(長男は母親が違う)が再会した時の物語。まともに働いている人が出てこない。地主、働かなくても良い階級の人の話。この前提に納得出来るかどうかかな? 当時の知識階級、本を読む人は、こういった階級の人ばかりだったので、この前提に違和感を感じなかったのかな? 結局、政治にしても、宗教にしても、革命にしても、農民とか労働者階級からでは無くて、知識人階級から? そうすると、後の階級革命の意味が分かる様な気がする。

これからの日本はともかく、今までの日本で住んでいた人には感覚的に違和感を感じる設定。

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)