河野典生 デンパサールの怪鳥

下北沢のスズナリ劇場の下に小さな古本屋さんがあり、場所柄、演劇関係の古本とかも多かったのだけど、今回、少し場所を移転して店も広くなっていた。この河野典生の本は、その古本屋で見つけた本。 
集英社文庫より昭和56年に発売されていて定価300円なのだけど、今は絶版で500円で売っていました。 昭和の時代は、まだ文庫本は500円以下で買えたよなと思い出してしまった。最近、文庫本も買っても、だいたい700-800円位だし。 と妙な所を考えてしまった。 
僕は、高校生時代にこの単行本を読んだ記憶があって、当時、五木寛之のジャズとか旅行の小説と一緒に、河野典生の小説も一緒に読んでいた。
時代は過ぎて、この本に古本屋で再開して、その間に僕もこの小説に出てくるインド、ポカラ、バリのデンパサールへ旅行して、高校時代に読んだ時は本の文章でしか、それらの土地のイメージが湧かなかったのだけど、今、読み直していると、旅行の時のその場所の記憶が蘇ってきて、最初に読んだ時とは全く違って読めたのだけど。
この小説自体に直接的に影響されて、その後、インドとかポカラへ行った訳では無いけれども、こういった雰囲気が好きだし、高校時代に読んだこの小説も無意識の内に影響していたのかなと思ってしまった。
デンパサールの怪鳥 (1981年) (集英社文庫)