小林信彦 ドリーム・ハウス

土曜日に下北沢の古書ビビビで買った小林信彦のドリーム・ハウスを読み終える。場所柄、演劇関係、美術関係の本が多い訳だけど、置かれてある文庫本にも店のコダワリがあって面白い本が見つかる。
ネタバレになってしまうが家を建てた翌々日に大雨で裏庭が崩れる話と、土曜日の夜の強風がシンクロしてしまった。
小説自体はミステリーとも、私小説とも違う奇妙な味の小説で、小林信彦氏の東京三部作の一つと本人のあとがきで説明している。作者を連想させる独身の中年の小説家が一人称で語り、母親の死をきっかけとして、その場所に家を建てる話なのだけど、足の綺麗な年下の恋人、作者と同じ様な感覚も持った昔からの友人、家を建てる際に向き合わなければならない警官、銀行員、建設会社の普通の人々(職業柄、主人公はそれまで接触する必要の無かった)との話の中で、主人公が消耗している姿をミステリーと読むのか、私小説と読むのか。

と、言う事で、昨日は、倒れたベランダの鉢の入換えをしていた。
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