高野和明 6時間後に君は死ぬ

日本に帰ってきてから、出張中の飛行機とか休日に、ミステリーの文庫本を読んで過ごす事が増え、また結婚した為、こずかいにも不自由して図書館とかブック・オフで適当に文庫本を買う生活になってから、もう5-6年が過ぎたのだけど、日本のミステリー作家については浦島太郎状態で、90年代に新本格派と言う流れがあって、その流れの中の作家の作品を中心に読んでいたのだけど、同じ作家の作品を買っても、これは外れと言う作品があって、読み始めてから後悔をする事もあった。

この理由は、後で分かったのだけど、ジュブナイルとかヤング・アダルトとと言うジャンルの小説も流行していて、同じ作家がこのジャンルの作品も書いていて、文庫本になった時は区別されていない為、手抜きの作品もある事が分かった。最近は注意して、立ち読みで少し読んでから購入しているので、面白いミステリーに出会えずにいるのだけど。

この高野和明13階段とかグレイヴディッガーが面白かったので、今月の新刊として本屋の棚に並んでいるのを買ってしまって後悔している文庫本。

文体、ストーリとかがつまらなくても、小説の主人公に思い入れが出来るミステリーであれば、それなりに読めるのだけど、この連作の主人公は夢を追い求めて東京へ出てきてデート・クラブに勤める若い女性と、その客であるストーカー等の設定なので、僕にはちょっと馴染めない世界。TVのドラマになったので、今の若い人にはウケル設定なのだろうな。

文章も雑で、下書きの様な文章。

きちんとしたミステリー小説が書けるのだから、変な本を出さないで欲しい。