新卒の大学生の就職率が50%を下回っている事

新卒の大学生の就職率が50%を下回っている事についての意見を、雇用契約の問題、学生の質の問題等、色々な経済関係のブログで見かけるのだけど、最終的に日本での全産業の規模が縮小して、必要な労働者数が減少している事が根本的な理由と思う。

例えば、電機電子業界にしても、韓国、中国の競争力が上回った事により、日本企業の相対的な競争力の低下、事業規模の縮小、日本国内での必要な労働力の減少(工場での従業員のみで無く、営業等の間接部門も含めて)は明らかな内容であり、他の業界でもコスト(外国人ワーカー)、IT化により日本国内での労働力需要が減少している事が、表記の新卒の大学生の就職率を象徴している。 この指標は短期的な労働力の需要を表している失業率よりも、中長期的な労働力の需要数の減少を示しているのではないか。
これに対しての対策は、日本での産業規模を拡大するしか方法がないのだけど、新たな産業がまだ育っていない。 環境、スマート・グリッド等の新しい産業を育成する為の施策が一部であれ、実行されているが、まだ労働需要の減少をカバーするだけの増加に結びついていない。

この様な中で、僕も、どうするかと言うと学生に対して「がんばれ」とか「くじけるな」と言う言葉をかけるぐらいしか出来ないのだけど、日本の産業規模が縮小している事が根本的な問題である以上、政府とか大人達が本当はなんとかしなければならない問題。

90年代にはバブルで日本の経済の実態が見えなかったとしても、既に20年が経過しているし、その間、根本的な対策をせずに、無策のままであったのが敗因。