村上春樹 雑文集 

村上春樹 雑文集 三連休は特に用事も無く、家で閉じこもろうと思っていたので、昨日の雪は大歓迎だった。

まずは、村上春樹の雑文集。デビューしてからの雑文を一冊の本にした本。『風の歌を聴け』から、『ノルウェイの森』が発売されるまでは、友人の間でもカルト的に流行した作家で、雑誌に掲載されたエッセイも読んでいたので、軽い感じで都会的なエッセイは懐かしい。特に安西水丸との青山での交友とか。

音楽についての編で音楽の遍歴を述べているのだけど、若い時に流行した音楽と当時に買い集めていた音楽が平行して説明して、今まで断片的に書いていた音楽遍歴が纏まった形でのエッセイになっている。僕の中で村上春樹ビートルズは上手く結びつかなかったのだけど、やっぱり村上春樹ビートルズを当時の流行として聴いていても、LPは買っていなかった。

ジョン・レノンが曲を『ノルウェイの森』と名付けた経緯のジョン・レノンのインタビューが転載されいて、『当時、他の女性と関係があることを妻に知られたくなかったからね。実際に僕はいつもだれかと不倫していたんだけど、曲の中ではそういう色事をうまくぼかして描こうとしていたんだ。』という事から『ノルウェイの森』と言う言葉を思いついた、と言う記事を読んで、僕は長年の疑問が溶けた気がした。

村上春樹の小説の裏には、昔、自殺した恋人(或いは友人)の影があって、同じ男性としては、このこだわりは理解出来るし、音楽とか小説等の形で書き残したい気持ちは理解出来るのだけど、村上春樹は結婚して奥さんも居る訳で、その中で不倫では無いけど過去の女性へのこだわり、をジョン・レノンが『ノルウェイの森』と名付けた様に、村上春樹はこの作品に『ノルウェイの森』名付けたと思う。