The Rolling Stones, Ladies and Gentlemen Film at Budokan

僕が一番最初に買ったLPは、ローリング・ストーンズのミック・テイラーが参加した直後の" Get Ya' Ya's Out "で、おこずかいを貯めて月一枚のアルバムを買うのがやっとだった高校生時代は良く聴いていた。 

昔、ローリング・ストーンズ特集の本を読んで、この頃のライブの映像が、"Ladies and Gentleman"と言う映画になったもののお蔵入りになっていると言う記事は知っていた。 その後、西新宿で昔はブートレーク版を販売していたレコード店が、このフィルムのビデオを販売している事も聞いたが、確か一万円以上していたと思う。

今回のライブは、偶然、本屋でレコード・コレクターズの雑誌を立ち読みした時に知った。 一人で行くのはさみしいので、友人を誘ったのだけど、誘った友人からは、「今頃、フィルム・コンサート?」と言われてしまった。 

フィルム・コンサートと言えば、田舎で生活していた中学、高校時代は夏休みにビートルズの映画を上映していた。 そういえば、ジミー・クリフの"Harder They Come"を見たのも田舎の公民館で自主公演のフィルム・コンサートだった。

話しが色々とんでしまうのだけど、この時期のミック・テイラーのスライド・ギターは最高。コンサートの最初の2曲目ぐらいまでは、なんとなくぎこちないとのだけど、Love In Vainのスライド! この曲では最初にスライドでソロを取って、その後、スライドでは無くて普通のソロを取るのだけど、この二回目のソロはGet Ya Ya's Outではカットされているので、二回目のソロがレコードに慣れた僕に取っては意外だった。

このLove In Vainから、ミッドナイト・ランブラーと続く単純なコード進行が反復される中でのミック・ジャガーの動きが、昔のロック・バンドの持つ、マイナーでアングラ的な映像で、ストーンズの反社会的、不健康的なイメージが思いっきり現れて、僕は中学から高校の時のロック耽溺していた時期を思い出して、そうだよ、これがロックだよと昔の感情が蘇った。

僕が始めて見たストーンズの映像は"Love You Live"のライブなので、それまでの記事で語られていた反社会性、不健康的なイメージが無くて、健康的なイメージのライブの映像で、反社会的、不健康的な枕言葉でストーンズが語られるのか不思議だったけど、このライブの映像は、反社会的、不健康な映像。