Miles Davis, My Funny Valentine

My Funny Valentine

ジャズの場合は、スタジオ録音でもアドリブ、インプロビゼーションで録音されている為か、ライブ・アルバムの名盤と言われているものは、ロックの名盤と比較して少ないと思う。

プレスティッジのマラソン・セッションとか、スタジオでもワン・テイクで録音されたアルバム、また最近のコンプリート盤ではスタジオで録音された全てのテイクが録音されたのが発売されているが、僕はロックから聴き出したので、ライブ・アルバムが好きで、"Deep Purple"の"Live In Japan"とか、"Allman Brothers Band"の"At Fillmore East"等の名盤を聴いていた。

このマイルスのMy Funny Valentineのタイトルのアルバムはコロンビア時代のマイルスのライブ・アルバムで、ライブらしい遊びのフレーズ、ロングトーンが入っていて、ロックのライブアルバムを聴いているの雰囲気があると思ったが、これは時代が逆で、このアルバムの録音とか臨場感が、以降に発売されたロックのライブアルバムでライブアルバムでの典型になっていったと思う。

ロックの場合、ライブではスタジオ録音のテイクに比較して、ソロ、アドリブが長くなっていたりするのだけど、ジャズの場合、元々がアドリブで構成されているので、スタジオ録音とライブ録音を比較した事は無いのだけど、このアルバムを聴くと両者の違いを明確にする事を意識したアルバム作りになっている事が分かる。

この辺りの作り方もレコード会社がメージャーなコロンビアに変わった為、アルバムの録音の多様化として成功した功績と思っている。