ソーシャル・ネットワーク

映画を見ている観客の経験、今の喜び、悩みに対して、色々な面から共感を覚えさせる事の出来る映画は良い映画であり、流行する映画だと思っている。 この映画も、Facebookと、時の人としてのマーク・ザッカーバークの流行の話題は別としても、良い映画だった。

主人公のマーク・ザッカーバークも映画を見るまでは考えなかったのだけど、典型的なユダヤ系米国人で、ハーバード大学でのWASPのエスタブシッシュメントとの対立、コンプレックスの図式も見えたし、それにアジア系のマイノリティーも絡んできて、まだ米国の社会での人種対立の縮図も感じられた。

細かいエピソードとして、ビル・ゲイツの講演会でナンパされたり、ハーバードの学長が元FRBなのに、ネットのビジネスに対してはピンボケの受け答えをしているのも面白かった。

経営学を学んでいたり、興味がある人には、地道に広告収入で収益を上げ、これを事業資金に回す戦略と、投資家よりの投資で事業を拡大して、成長する事を最優先とする戦略の違いの対立も面白かった。 これはスタートアップ時に、戦略を良く論議しなかった事による失敗の例として挙げられるのだろうな。

映画の途中で時計を見たら、二時間近くが経っていて、エンデングをどうやって終わらせるのかと思っていたら、無理やりと言う感じで終わられたのだけど、男と感性から考えて、このエンデングは泣ける。 恋愛映画として、オープニングの彼女との会話、j彼女の雰囲気、エンデングの手法は、ウディ・アレンの映画を思い出した。