橘玲 大震災の後で人生について語るということ

橘玲のこの本を前回の「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」の前に購入した。この本が出版されている事を知っていたが、内容は今までの本の内容と同じだろうと思っていた事と、正直言って大震災については、僕自身が東京で受けた感覚とマスコミでの報道のギャップを感じてしまって、飽食気味だった事と、この本のタイトルって、まるで村上春樹の本の様なタイトルだったから。

それでも昨年末に下北沢の古本屋のDORAMAで定価の半額で売られていた、年末年始の休みに読もうとして購入した。

PART 1の「日本人の生活を変えた四つの神話」については、ロジック、内容については過去の本と同じだなあと思いながらも、1997年の金融危機以降、日本人の自殺が増えた理由として、1997年以前の不動産神話、会社神話、円神話、国家神話の四つの神話が崩壊してきてた事、近い将来に崩壊する事(リスク)が見えてきた事による閉塞感と簡潔に纏めている事が上手いなあと思った。

僕は必ずしも上記の四つの神話を信じてきた訳では無いが、なんとなく周りに言われて自分で判断をしない間に、四つの神話通りの生活をしてきているので、ここ10年間の不安感、閉塞感は痛いほど良く理解している。この不安を理解する為に、橘氏の本を読んでしまうのだけど。

PART 2の「ポスト3.11の人生設計」を読み始めてから、この本を読む前に、「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」を先に読んだ方が良いだろうと思い、「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」を購入して、先に読み終えた経緯。

PART 2の「ポスト3.11の人生設計」は、「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」の内容と、今までの投資についての内容を再編集した内容。

橘氏の内容は正しいと頭では理解して不安感、閉塞感の一時的な解消を得ているのだけど、本当に行動に移さないと行けない事も頭で理解しても、行動できない自分がふがゆさを感じている。