2012 Japan IT Week

「データストレッジ EXPO」へは毎年、見学に行っていたのですが、データストレッジのブースは毎年縮小していって、今年は数える程しか出展していませんでした。僕はデータストレッジ製品を輸出していたので残念ですが。

最近は、ソリューション(ソフトェア)を中心した「クラウドコンピューテング EXPO」の展示規模の方が広くなり、ハードウェアよりソフトウェアへ主役が変わって行くのを感じていたのですが、今年はデータセンターを運営している会社の展示が増えて、展示場内でも派手に展示しており、社内のデータは企業内で保管せずに、外部の大規模なデータセンターで保管されるクラウド化の方向に変わって行く事が、展示会の雰囲気よりも感じました。

またソフトウェア開発のアウトソーシングを提供する企業として、中国、ベトナムフィリッピンポーランドが共同のブースを持っており、ソフトウェア開発のアウトソーシングは海外へ展開されるのでしょう。

今年からはWEB開発等の展示会も一緒に、全体の展示会の名前を2012 Japan IT Weekとして、「アジア最大のIT展」の説明で、東京ビックサイトの西展示棟と東展示棟を全面的に使用していました。

それで他の展示会にも入ってみました。 東展示棟の反対側の「スマートフォン&モバイル EXPO」では、名前からスマートフォンを販売している大手メーカー、キャリア等の展示会と思ったのですが、ハードウェアでは無くスマートフォン向けのソフトウェアの開発をしている会社が中心の展示会でした。 特に目立ったのはスマートフォン向けのWEB開発会社でした。 これもスマホタブレットPCをビジネス用にも使用する事を最近では「BYOD」と呼んでいて、トレンドになっている? 或いは、トレンドにしようとしている思います。 

僕が感じた内容は、日本のスマホタブレットPCのハードウェアを生産する会社はAppleSamsung等の海外メーカとの競争の中で収益を上げられず、収益が期待出来るビジネスはアプリケーション、ソリューション部のレイヤーで有る事が、昔の日本のPCメーカが辿った道を思いだしてしまいました。

西展示棟の1Fの「組み込みシステム」も仕事絡みの見学だったのですが、今年から「ワイヤレスM2M展」として無線通信を利用したMachine to Machine用の機器を「組み込みシステム」から独立させていました。

東京IT新聞を読むと、ワイヤレスM2Mの市場規模は2016年に1152億円になると書かれていましたが、僕の感覚では市場規模はもっと大きいと思っていたので、2016年に1152億円の市場規模の予測は保守的な見通しと思います。 ワイヤレスM2M市場の定義が違うのかなと思いますが、説明している文章と調査会社の定義にずれがある感じがします(また、新聞紙上のグラフでは1152億円が、1152万円の表示になっているし!)。

興味を引かれたのはアプリックスの通信モジュールで、ロット数の少ない機器用では、上位のAPIまでを共通化する事が出来れば、全体のソフトウェア開発費用の削減につながりますので、これからの製品化が楽しみです。

西展示棟2Fの「Web&モバイル マーケティング EXPO」、「ダイレクト マーケティング EXPO」は1Fの雰囲気とは違い、派手な雰囲気でしたね。 マーケティングが中心の為、女性の姿も多かったし。内容としては、東展示棟の「クラウドコンピューテング EXPO」が大企業の社内システムがターゲットに対して、こちらはどちらかと言うと中小の会社をターゲットとしたWEB開発、マーケティング企業が出展している展示会でした。 最近、個人的にWordPressで遊んでいるので、SEO対策とかアフリエイトを行っている会社の展示を見ていると、顧客候補と勘違いされて売り込まれて困りました。