平岡正明 昭和ジャズ喫茶伝説

GWに読もうと思い図書館で借りた本。

シュート・アロー氏の『昭和・東京・ジャズ喫茶 昭和JAZZ文化考現学』、『ジャズ喫茶が僕を歩かせる 現役ジャズスポットをめぐる旅』の軽さを期待して、読み始めたら、全く違う感触の本だった。

平岡正明氏が学生運動をしていた時に出入りしていたジャズ喫茶と、その思い出を語った本で、私のジャズ喫茶に対するイメージも、シュート・アロー氏の著書より、この本のイメージの方が近い。

但し、私が経験したジャズ喫茶は1978年以降なので、本で昔の60年代のジャズ喫茶の雰囲気は知っていたも、実際に経験した事のあるジャズ喫茶はシュート・アロー氏の雰囲気。

地方での高校時代に本で読んで憧れていた東京の学生生活は、暗く学生運動をするか、暗い音楽を聴いて、政治的アジテーションを持った音楽をするかの生活だった。ジャズとジャズ喫茶に対するイメージも、この頃に私の中に植え付けられて、学生運動、デモとジャズが結びついている。なので、この本は私の昔のジャズに対するイメージを思い起こされ懐かしかった。

本の中にある昔の東京の写真、ジャズ喫茶の場所の紹介で描かれている街の様子が興味深い。