約10年ぶりのブタペスト
今回の出張時は最終日に約半日の自由時間があり、ペスト側のホテルからドナウ川沿いの遊歩道を散歩し、碇橋でブタ側へ渡り、ロープウエイで王宮の丘へ上る。
1980年代初めのベストセラー『パンツをはいたサル』を書いた栗本慎一郎氏が、この新書版のシリーズの中の一冊でブタペストを紹介していた。都市には聖なる部分と俗なる部分が必要で、この繰り返しに拠って、都市とかは成長してきており、この代表的な都市として金沢とブタペストを紹介していた。ブタペストへ来ると、いつもこの本を思い出してしまう。学生時代に読んだきりで、その後は読み直していないと思うけど。この頃は中沢新一とかのニューアカデミズムが一種の流行だった良い時代。僕は、結局、この栗本慎一郎氏どまりで、これ以上の本は読めなかったのだけど。
ドナウ川を渡りながら思い出していたのが宮本輝の『ドナウの旅人』と、大崎善生『ドナウよ、静かに流れろ』。今回の散歩はいつも様に一人の出張では無く、団体で歩いていたので『ドナウの旅人』の話をする。この本は、以外にも、全員が知らなかった。
今回の出張時は天候に恵まれて、晴れて、暖かい日だったのだけど、ウイーンと言い、ブタペストと言い、僕がドナウ川を見る時は、いつもどんより曇っていた気がする。 冬のドナウは冷たく、寒い(当たり前か)。
パンツをはいたサル―人間は、どういう生物か (カッパ・サイエンス)
- 作者: 栗本慎一郎
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