みみずくは黄昏に飛びたつ

昨年末に購入したが、途中で読むのが止まった本。第一章が2015年7月9日のインタビューで、このインタビューが掲載されたMONKEYも本棚にあった。

 

第二章2017年1月11日のインタビュー

コロナ騒ぎとリモートワークで先週末から読み終えていない本を読み始めるが、第二章から川上未映子村上春樹へ作品について突っ込んだ質問をしていておもしろい。村上春樹の作品の解説本のノリになってくる。過去の小説の中に出てくるモノの意味について、彼女が解釈を説明して村上春樹に尋ねているが、村上春樹はいつもの様に断定的な返事はしない。

作品の比喩として、家の一階、二階、地下一階、地下二階に例え、村上春樹もその比喩で答えているのは川上未映子の力か。

タイミング的には『騎士団長殺し』を読み解くタイミングでインタビューがあった様であるが、過去の一連の作品について、村上春樹に突っ込んでいる。

古い時代からの読者としては、村上春樹の様な作品が現代の文学の主流になっている前提で川上未映子が質問しており、この点に驚く。村上春樹以外の作品を読んでいないので。

プラトンイデアについて、川上未映子村上春樹に説明しているけど、村上春樹プラトンの定義を知らずにイデアを使っているとの事。

 

第三章2017年1月25日のインタビュー

この本の中で、一番まともな作家同士の会話。

 

第四章2017年2月2日

やっと村上春樹の硬さが取れてきた会話。

川上未映子村上春樹に突っ込んでいるイデア、メタファーだけど、僕はこれらを80年頃に流行した柄谷行人とかのパロディと思った。

川上未映子は若いから、村上春樹がデビューした直後のニューアカデミーの流行とか知らないのだろうな。