爆走するGoogleマシン

日経エレクトロニクス2008年11月03日号「爆走するGoogleマシン」を読んで。
Googleの収益モデルが変化している。広告会社より実業会社へ? この記事の内容は少し違う様な気がする。NEエレクトロニクスの読者層がハードウエア会社のエンジニアである事を考えると、この記事のGoogleの見方はInternet情報誌、PC情報誌の見方と違っているのは当然なのだけど。
日経エレクトロニクスの読者層である日本のハードウエア企業のハード、ソフトエンジニアにとってみれば、Googleの衝撃は検索サイトのGoogleでも無く、Google MapのStreet Viewでも無く、携帯電話用のOSであるArnoldを開発した事であって、雑誌では対マイクロソフト色を姿勢を鮮明にしているが、Googleマイクロソフトを競合相手としては見ていないのでは無いか。
マイクロソフトにとってみれば、過去、収益を上げていたソフトウエアの分野で、Googleは無償で供給する事により、マイクロソフトのビジネスモデル自体を破壊しようとしている。
Googleのやりかたを見ていると、アプリケーション自体を開発する事と、そのアプリケーション自体で収益を得るのでは無く、アプリケーションがもたらす付加価値にて、一般消費者が価値を理解出来るメリットで収益を上げて、ソフトウエア単品、一般消費者が価値を理解出来ないソフトウエアに対しては収益を求めていない。 アプリケーションがもたらす付加価値にて得た収益を、下部のソフトウエア開発に投資して、この部分では収益を求めていない。これが結果的に、アプリケーションがもたらす付加価値の規模を拡大して、結果として収益が増えている。
今まで、OS、アプリケーションで収益を上げていたマイクロソフトの考え方が既に過去の考え方。 だからビル・ゲイツは引退したと考えるのは考え過ぎか?
この雑誌の話に戻って、組み込みの部分のソフトウエアも、Googleは一般消費者が価値を認めない部分のソフトウエアとして無償で供給する事を考えているのでは。 とすると、いままで組み込みとか下部のソフトウエアで収益を上げている会社はどうするのか? Googleが破壊しようとしているソフトウエア会社はマイクロソフトだけでは無い。