マイルス・ディヴィス Jazz At The Plaza
マイルス・ディヴィス At Newport 1958
マイルス・ディヴィスの1958年のニューポートでのライブ。
最近のマイルス・ディヴィスの1960年代のライブを聴きまくっている中で、AppleMusicのサブスクリプション・サービスの中で、このアルバムを見つけ聴いている。このCDは2001年の発売だそうだ。
本当に閉じ籠りの生活の中で、いろいろ聴きまくれることは有難い。私が学生の頃は考えれら無かった。あの頃も時間を持て余していたので、学生の時にサブスクリプションがあれば、私の音楽遍歴も変わっていたかも知れない。
このライブのメンバーはKind Of Blueと一緒で、ジョン・コルトレーン、キャノンボール・アダレイ、ビル・エバンス、ポール・チェンバーズ、ジミー・コブ。
最近は1958年のライブから1968年のエレクトリック・マイルスの前までのライブ・アルバムを聴いているが、アドリブ、フレーズの変化が面白い。1958マイルスよりビ・バップぽいフレーズが多いと思うのは、Newport Jazz Festvalでの演奏を意識して吹いているから?
1) Introduction
2) Ah-Leu-Cha
3) Straight, No Chaser
4) Final Dance
5) Two Bass Hit
6) Bye Bye Blackbird
7) The Theme
マイルス・ディヴィス 1958マイルス
日本編集盤で、池田満寿夫がジャケット・デザイン。
On Green Dolphin Street、Stella By Starlight、Love For Saleと、ジャズ・ギターの練習曲が入っていた事から愛聴盤となったアルバムですが、1959年発売のKind Of Blueを録音している時に、メンバーとスタンダードナンバーを演奏しているアルバムで、なぜか1979年に発売されたアルバム。
スタンダードナンバーの演奏なので、Kind Of Blueの曲を演奏する前の指鳴らしの曲とかで、本来はアルバムとして発売する予定の無かった録音かも知れないけど、聴きやすくて良いアルバム。
マイルス・ディヴィス フォア・アンド・モア
マイルス・ディヴィス Four & More
Apple Musicのサブスクリプションで1960年代のマイルス・ディヴィスのライブ・アルバムが色々聴ける事に気がつき、今年になって初めて聴いたアルバム。
マイ・ファニー・バレンタインと同じ1964年2月12日のニューヨーク リンカーン・センターでのライブで、テナー・サックスはGeorge Coleman。
今までこのアルバムを聴かなかった事を後悔しているレベルのアルバム。 一曲目のSo What、二曲目のWalkin'と非常にカッコ良い。この前後の年のライブ・アルバムと比べると、George Colemanの演奏がストレートで、スタジオ盤より早いテンポのアレンジの曲で非常に良い。
このアルバムの知名度はマイルスのアルバムの中で低いと思うのだけど、村上春樹がポートレート・イン・ジャズのマイルス・ディヴィスで紹介しているのが、このアルバムであることに気がついて、ポートレート・イン・ジャズも読み直す。この本を読んだ時に、フォア・アンド・モアを聴いていれば、私も何かが変わったかも知れないけど、本が出版された当時は、わざわざ休日にレコード店まで行かないと、聴くことは出来なかった。
マイルス・ディヴィス マイ・ファニー・ヴァレンタイン
大学時代に、マイルス・ディヴィスの入門盤として買ったが、ずーとレコード棚の肥しになっていたアルバム。
今年になってから、良く聴いている。
自宅勤務で時間と、Apple Musicでサブスクリプションで音楽を聴ける様になって、昨年はハード・バップ、今年に入ってからマイルス・ディヴィスの黄金クィンテットを聴いていて、最近は更に60年代のマイルス・ディヴィスのライブ・アルバムもApple Musicで聴ける事が解り、ジャズに浸かっている日々。
私はジャズの前に、中学、高校時代からのブリティッシュ・ロック、ブルース、ソウルとか黒人音楽を聴いてきたけど、やはりジャズは奥が深すぎて、昨年からの自宅勤務で得た時間と、サブスクリプションで得た金銭的な制約から逃れる事が出来て、やっとジャズが分かる様になってきたかなと思う日々。
R+R=NOW ライブ
今日の日経夕刊のディスクレビューで、このCDが紹介されていた。
菊地成孔+大谷能生 M/D
東京大学教養学部の2004年からのジャズに関する講義で、『東京大学のアルバート・アイラー』で紹介された講義の後の講義を本にしたもの。
マイルス・デイヴィスを語ることはジャズの歴史を語ることになっている。更に、その時代の大衆音楽の中でジャズが説明されているので分かりやすい。分かった様になる本。
私にとって、ジャズは実際にレコードを聴くより知識が先行していた音楽なので、昨年からのスティ・ホームで、1950年代、1960年代のハード・バップを聴いて、やっと、ジャズが分かりかけたと思っている。80年頃のクロスオーバー・ブームの時に、Weather Report、Return To Foreverは聴いていたけど、その前のジャズはレコードを何十枚位、買った程度。自分でレコードを購入してして聴く以外に、ジャズ喫茶で聴くか、80年代のバブルの頃はバー、ライブで聴いていた方が多いと思う。
それでも、マイルスが金持ちの黒人の出身で、クラシックの勉強でジュリアード音楽院で勉強する為にニューヨークに出てきたが、実際はチャリー・パーカーと一緒にビパップをしていたくらいは知っていたけど、今回、『東京大学のアルバート・アイラー』、『M/D』と読んで、コーダルのビパップからモーダルへの流れを読んでいると、マイルスがジャズのメインストリームで入れた理由。と言っても、結局は大手のコロンビアと契約出来たからかなとも思うけど、大衆音楽の変化の中でのジャズの位置付け、更にその中でのマイルスの位置づけが分かる本でした。
マイルスがビバップを演奏しながら、ギル・エバンスとアンチ ビバップの音楽を作っていって、これがBirth of The Cool。 Birth of the Coolが、マイルスの最初のレコードとして出てくる(録音は1949 - 1950 レコードの発売は1957年)けど、やはりこのアルバムはPrestage、Bluenoteの録音とは違うのだな。
1949年のパリ公演の話は、映画のBirth of the Coolでグレコとのエピソードで出てきて、この時のパリでの人種差別の無いもてなしが、マイルスの米国へ帰国後のドラック中毒の原因となって、この時は実家に帰って克服。だけど、Prestage、Bluenoteの録音は克服前の時期か。
アンチ ブルースでありながら、ブルースは一種のモーダル? 個人的に、これには納得してしまうのが、ブルースでは、ずっとマイナーのペンタトニックでアドリブを弾いていたから。確かにモーダルと同じと思いながら。