山中千尋 ジャズのある風景
昨年の文學界11月号JAZZ X 文学で対談と短編が掲載されていて山中千尋の名前を知る。
私も昨年は大昔に購入した油井正一の新潮文庫の『ベスト・レコード・コレクション ジャズ』を本棚の片隅で見つけ、この本は確か80年代に購入した本で、後書きを見ると昭和61年4月になっているので、多分、その頃に購入したが、結局、20-30枚位しかレコードは購入せず、紹介されているレコードの大部分を聴いていなかったが、スティ・ホームで時間もあり、APPLE MUSICで殆どのアルバムを聴くことが出来て聴いていた。
話が跳んでしまったが、ジャズについて、私は本当に昔に得た知識しか無く、新しいミュージシャンの名前とか全くしらなかったので、今回、文學界の本で名前を初めて知ったもの。APPLE MUSICで検索して聴いてみると桐朋学院からバークリー音楽大学を主席で卒業した経歴と、透明感のある新しい感覚のピアノだった。
図書館で、著者のこの『ジャズのある風景』の本を見つけて借りてみた。
最初の章はニューヨークでの生活のエッセイでそれなりに楽しく読めたのだけど、作者のジャズ界での位置は、第3章の『行儀のわるいジャズ評論』なのだろう。
Swing Journalという雑誌が日本のジャズ界で権威のある本で、昔、学生時代とか離婚後の週末の時間にジャズ喫茶で読んでいた本だったのだけど、この雑誌で記事を書いてジャズの批評家に噛みついていますね。確かに他の音楽と違ってジャズが音楽以外のところで語られたり、文学でも無いのに批評が批評として一つの作品になっているところは不思議。
文學界での短編小説も、昔ながらの典型的なジャズ ミュージシャン批判の様にも読める。
私も今年になってからロバート・グラスパーとかの最近のジャズを聴き始めたので、最近のジャズ・ミュージシャンは昔のイメージとは違うのかも知れない。
と思って、JAZZ THE NEW CHAPTER を読み直していたら、この本にも山中千尋のインタビューが掲載されていました。